ごとう製茶の農薬・化学肥料を使わない栽培 (無農薬栽培260アール)2009/11/01現在
10aは25年間農薬、化学肥料不使用(1985年8月から不使用)
9年目無農薬茶園20a。(無農薬栽培2003年より移行)。
抗アレルギー機能性品種「べにふうき」は2007年より無農薬無化学肥料栽培に移行。
2007年より全茶園無化学肥料栽培。2007年2月の化学肥料使用が最後です。
2008年より全茶園無農薬栽培に移行。2007年10月の農薬散布が最後です。
無農薬茶栽培研究所
ごとう製茶の栽培法
うまい茶は整枝で作る。
ノンミート栽培。
骨粉、血粉、家畜遺体由来の肥料。その他の畜産廃棄物肥料を使いません。
ごとう製茶の土作り
植付け後、若木のうちに堆肥をしっかり入れます。(植物由来の堆肥)
不耕起栽培・・・未分解の有機物を土中にすき込まない。
1〜3年おきに茶樹を深く切って、元気な芽を出させ、枝葉は腐葉土として茶園に戻します。

農薬・化学肥料を使わない栽培

昭和60年(1985年)長男誕生の半年後、40アールの農薬・化学肥料不使用栽培開始。以来さまざまな経験を経て、現在では、有機JASで認める農薬さえも、一切使わない栽培を10アールで続けています。そして、2003年農薬・化学肥料不使用茶園を20アール増設。
2007年お客様のご要望により、べにふうき2アールを無農薬無化学肥料栽培に移行。
2008年3月、一気に全園に拡大、2011年現在26年目10アール、9年目20アール、5年目2アール、4年目230アールの農薬・化学肥料不使用栽培を続けています。


使用肥料について 平成20年の使用肥料および土壌改良資材
圧搾菜種油かす(大田油脂)
 遺伝子組換えでない国産菜種のみを使用し、ノルマルヘキサンなどの化学薬品を使用せず、圧搾法により製造したもの。有機JAS適合肥料
ボカシ昆布ペレット(川合肥料)
 海のミネラル豊富な昆布を乳酸醗酵によりぼかし肥料とし、ペレット状に加工したもの。有機JAS適合肥料
貝化石粉末トヨクイーン(東陽商事)

 富山県産の天然貝化石。多孔質構造が最大の特徴。特殊肥料としてアルカリ分を約40%前後含有。その他、ケイ酸及び各種ミネラル・腐植酸を含む。有機JAS適合肥料
その他の使用肥料
 茶くず(茶の粉、茶の棒、茶渋、茶殻)、落ち葉、庭木選定枝、野菜くず、米ぬか等による堆肥。

使わない肥料について以下の肥料は使いません

・化学肥料。
・有機肥料、天然物であっても塩類濃度の高いもの、毒性を有するもの。
・骨粉、血粉、家畜遺体由来の肥料。その他畜産廃棄物肥料。(ノンミート栽培)
・家畜糞尿、人糞尿使用の堆肥厩肥。
(抗生物質、保存料、着色料、化学医薬品を食した可能性がない場合はこの限りでない。)


ごとう製茶の整枝法

ごとう製茶では、「うまい茶は正しい整枝法で作る」と考えます。
従来の栽培法では、「窒素肥料をたっぷり与えれば、アミノ酸含量が増えてうまい茶ができる」とされ、極端な多肥栽培が行われてきました。近年この古い栽培法は、水質汚染や、茶の根が枯れてしまう問題などから見直され、減肥栽培が奨励されるようになりました。
減肥栽培は環境保全のために、「たとえお茶の味を落としてでも推し進めるべきこと」ですが、正しい整枝法を実行すれば、茶樹は健康になり、少ない肥料でより「うまい茶」を作ることができるのです。

T 一番茶後中切せん枝の場合

一番茶後の中切りせん枝(5月中旬頃)
一番茶後、地面より30から50cm上でせん枝します。
中切りせん枝後の整枝(7月中下旬)
中切りせん枝後60日頃、せん枝面より2葉上で整枝します。芽数を増やすのが目的です。3へ

U 二番茶後深刈せん枝の場合

二番茶後の深刈せん枝(6月中下旬)
二番茶後なるべく早い時期に、二番茶摘採面より10から20cm下でせん枝します。3へ

T、U共通 夏から秋の整枝

徒長枝の整枝(8月上旬から9月中旬)
徒長枝が目立ってきたらT−2またはU−1の整枝面より4葉上で整枝します。
下から遅れて伸びてくる芽の成長を促し、充実した母枝を増やすのが目的です。
さらに徒長枝が伸びた場合は、同じ位置で再整枝します。
予備整枝(9月下旬から10月上旬)
本整枝の10日から15日前に、3と同じ位置で、予備整枝を行います。
本整枝の予定位置より、3葉以上に伸びていない場合は、行いません。
目的は、本整枝での葉焼けを防ぐためです。
本整枝(10月上旬)
芽の成長が止まったら(平均気温が18から19℃以下になる頃)、T−2または
U−1の整枝面より2葉上で本整枝を行います。残った2葉の基部に付く大きな芽が
翌春のおいしい新茶になります。
化粧ならし
本整枝が終わったら化粧ならしを行います。本整枝の位置より深くならないように注意します。
時期は本整枝後から翌春までの間に行えば良いですが、春の場合は、遅いと
ふくらんだ芽を飛ばしてしまうので、なるべく早いほうが良いと思います。

ポイント
6枚から7枚以上の葉を持った大きい芽をつけさせます。(芽重型の芽と言います)



過去の管理記録 2008年2月まで

・在来種茶園(10アール)2005年の管理
 2005年4月27日一番茶摘み取り、7月7日二番茶摘み取り。10月秋整枝、11月化粧ナラシ、11月ぼかし肥料施肥、2月ナタネ粕施肥、土壌改良・貝化石予定、その他・草取り8日間・すそ刈3回等。

・茶園の様子

中段刈更新した無農薬茶園
2003/05/22
草取りは手で。
無農薬栽培では1番大変な仕事。

・2002年新規増設42アール、農薬・化学肥料不使用茶園
平成14年2月化学肥料の使用終了。同10月農薬散布終了、同11月周辺道路への除草剤散布終了。
平成15年4月29日の摘み取り時で、無化学肥料14ヶ月、農薬散布をやめて6ヶ月、周辺道路の除草剤をやめて5ヶ月が過ぎました。5月上旬よりネット販売開始し、完売いたしました。

2003年一部無農薬中止
7月11日、新規増設42アールの内22アールでウンカの被害甚大のため、二番茶を前にして無農薬栽培を中止しました。残念ですがこの茶園では、減農薬でより高品質を目指します。
無農薬1年目の二番茶
平成15年7月12日、残った無農薬1年目茶園20アールの内、8アールのヤブキタ園で二番茶を摘み取りました。減農薬茶園より1.5倍の日数がかかりましたが、きれいな芽が採れて一安心です。
二番茶でほうじ茶
7月15日サヤマカオリ、16日ヤエホの二番茶を摘採製茶。12日のヤブキタ、一番茶のアタマとあわせて約100kgのほうじ茶原料を作りました。
2年目の収穫前
2004年3月、いよいよ2年目の収穫が近付いて来ました。防霜ファンの電源を3月11日に入れ、黄色ランプによる害虫防除は3月17日より開始しました。 2004/03/30
2004年、農薬・化学肥料不使用茶園2年目の摘み取り
2004年4月28、29日。無農薬栽培2年目の収穫です。今年はこの20アールの畑は、うちの350アールの中でも一番元気がいい。農薬・化学肥料不使用栽培で土に有益菌が増えたのか?ぼかし肥料が良かったのか?安定した無農薬栽培法を作りたいものです。
予想していた減収が無かったので、お値段を下げました。

・安心煎茶「元気です」600円
・「元気です」素のまま500円
・「元気です」くき茶400円
3年目の収穫
2005年4月、農薬・化学肥料不使用による特別栽培認可されました。
肥料は、ぼかし肥料の他に魚液肥を使用。3月17日防霜ファンの電源を入れ、害虫除けの黄色ランプは4月2日から点灯しました。 
 2005年4月27日より一番茶摘み取り、煎茶、かりがね、荒茶、粉末茶として販売。
7月7日二番茶摘み取り。こちらはほうじ茶にして販売

2006年、4年目の収穫
2006年の一番茶の収穫は5月1日と6日でした。2006年も無農薬茶園は、収量多く、とても元気です。7月乗用茶摘み機導入のため深刈り。9月30日番茶の収穫。
2007年、5年目の無農薬茶園
2007年は乗用型茶摘採機による管理となり、樹形を変更したため一番茶の収穫が少なくてご迷惑をおかけしました。
二番茶を虫の被害により刈り捨て、その後に伸びた見事にきれいな三番茶芽を、8月1日煎茶、粉末茶、紅茶に加工しました。紅茶「きいこべにいろ」のデビューです。秋には番茶を製茶し、全量を「元気ですほうじ茶」にしました。
抗アレルギー機能性品種「べにふうき」2アールが加わり、無農薬茶園32アールとなりました。



1985年から2007年・減農薬への取り組み(無農薬茶園以外の茶園320アール)

年間農薬使用量を半減。
一番茶・・・新芽が出てから農薬をかけない。
二番茶・・・新芽が出てから1回以内。

 ごとう製茶では、年間の農薬使用量および回数を通常の半分に減らして減農薬栽培を実施していました。
特に一番茶では、新芽が出てから農薬をかけない。また、二番茶では、新芽が出てからの農薬散布を1回または0回としていました。

2006年の農薬散布
2006年一番茶の収穫前1年間に、以下の表のように農薬を散布しました。

年間農薬散布回数 3回、6薬剤でした。一般農家は9回、14薬剤です。

(この表は、無農薬茶園以外の320アールの茶園です。無農薬茶園32アールでは農薬、除草剤、化学肥料を一切使用しておりませんでした。2008年からは全茶園で一切の農薬化学肥料を使用していません)

撒布日 農薬名 対象病害虫
1回目
(一番茶後)
6月6日 ダントツ水和剤 チャノキイロアザミウマ
チャノミドリヒメヨコバイ
マトリックフロアブル チャノホソガ
2回目
(二番茶後)
7月14日 リーズン顆粒水和剤 チャノホソガ
チャノミドリヒメヨコバイ
チャノキイロアザミウマ
トップジンM水和剤 輪斑病、炭疽病
3回目
(秋芽生育期)
9月9日 テルスター水和剤 チャノコカクモンハマキ
チャノホソガ
チャノミドリヒメヨコバイ
チャノキイロアザミウマ
バイレトン25水和剤 炭疽病

ごとう製茶平成12年産一番茶の残留農薬分析結果です。

分析項目 分析結果
有機塩素系農薬 BHC(α・β・γ及びδの総和) 不検出
DDT(DDD及びDDEを含む) 不検出
エンドリン 不検出
ジクロフルアニド 不検出
ディルドリン(アルドリンを含む) 不検出
ベンゾエピン(α及びβの総和) 不検出
カルバメート系農薬 カルバリル 不検出
XMC 不検出
有機リン系農薬 EPN 不検出
IBP 不検出
エチオン 不検出
クロルピリホス 不検出
クロルフォンビンホス(E及びZ型の総和) 不検出
シアノフェンホス 不検出
ジクロルボス 不検出
ジメトエート 不検出
ダイアジノン 不検出
パラチオン 不検出
ピリミホスメチル 不検出
フェニトロチオン 不検出
フェントエート 不検出
プロチオホス 不検出
ホサロン 不検出
ピレスロイド系農薬 シハロトリン 不検出
シフルトリン 不検出
シペルメトリン 不検出
デルタメトリン 不検出
フェンバレレート 不検出
フルシトリネート 不検出
フルバリネート 不検出
ペルメトリン 不検出

農林水産省東京農林水産消費技術センター
平成11年産茶も同じ検査結果でした。
平成16年産茶では2番茶を検査し、残留農薬はすべての項目で不検出でした。


1995年から2007年・減肥料への取り組み

ごとう製茶では、平成7年より減肥栽培を行っています。当初の目的は、「土壌中に過剰に蓄積されたリン酸を減らす」、「施肥回数を減らす」、「肥料費の削減」等でしたが、現在では「環境の保全」が最も大きな目的となっています。2007年3月から、全量有機肥料栽培ですが、有機肥料でも、過剰な施用は同様に地下水を汚染するので減肥栽培を続けます。(無農薬茶園は有機肥料のみ使用)

平成12年の施肥設計(kg/10a)
施肥月日 使用資材 施用量 P205 K2O MgO
2月上旬 被覆尿素 100kg 35.0
9月上旬 なたね粕 100kg 5.0 2.0 1.0
11月中旬 サルポマグ 40kg 8.6 7.4
12月中旬 貝化石 100kg 3.0
年間施肥成分量 40.0 2.0 9.6 10.4
窒素の施肥量は、年間40kg/10a(従来の農法の1/3〜1/2)。環境保全と茶の品質のために理想的な量を実現しています。
被覆尿素を使うことにより、生育期間を通じて、茶樹が必要とする窒素が徐々に溶け出します。
(注:2008年以降は全て有機肥料になりました。被覆尿素も使用していません。また、窒素施用量は20kg/10aです。)
リン酸は、耕作を続けていると、土壌中に少しずつ蓄積されていきます。ごとう製茶では土壌分析を毎年行って、生育に充分な蓄積がある場合は、リン酸肥料を施用しません。上表のリン酸施肥量、年間2kg/10aは、一般農法の1/10程度です。
カリは、毎年茶樹が必要とする量を施肥する必要がありますので、年間9.6kg/10aを施肥します。(下表を御参照ください)
一般農法の1/3〜1/2程度です。

適正な窒素施肥量 

「環境保全型農業栽培技術マニュアル(茶編)愛知県農業水産部」によりますと、環境保全面から見た適正な窒素施肥量は、年間35〜40kg/10aとされています。その根拠は以下の通りです。

茶樹の年間窒素吸収量(窒素持出量とも言います)20〜25kg/10a(茶の生産量によって違います)
地下水の硝酸態窒素濃度を、環境基準値である10mg/L以下に抑えるための、地下水への許容浸透流出量10kg/10a
空気中への揮散量5kg/10a

茶の生産によって持ち出される肥料成分量

成分 生葉100kg当たり
含有成分量(kg)
生葉1500kg生産時、茶園より
持ち出される成分量(kg)
チッソ 1.25〜1.50 18.75〜22.50
リン酸 0.20〜0.27 3.00〜4.05
カリ 0.50〜0.70 7.50〜10.50

ごとう製茶の土作り

ここ豊橋周辺の土は、元来有機物に乏しい赤黄色土です。
ごとう製茶では、若木のうちに集中的に土壌改良を行ない、根の生育に適した有機物に富んだ土作りをしています。

2004年の土の様子

地表面から深さ25cmまでは腐葉土層。
深い部分ほど分解が進んでいます。
25cmより下には、赤土が見えるが
有機物がしみ込んで黒くなっています。
白い吸収根が見えます。
埋め戻した土には、
元気な白い吸収根が多く見られます。

T 植付け後、若木のうちに堆肥をたっぷり入れます。

植付け後4〜5年の若木のうちは、毎年4〜5トンの植物質ばかりの完熟堆肥や稲わら、牧草を入れます。堆肥は土中にすき込まず、地表面に順次重ねて、自然に分解したものが土に環って行くようにします。

U 成園となってからの土作り

Tのようにして、若木のうちに充分に堆肥が入れられた茶園では、すでに有機物の層ができています。成園となってからは、整枝法のところで書いた、中切りまたは深刈りの枝葉が毎年あるいは1〜3年おきに供給されるので、堆肥を施用しなくても土はどんどん肥沃になります。

ポイント
・活着が悪くなるため、植付け前には堆肥を入れません。
・有機物を毎年上に重ね、自然界と同じように有機物から無機成分を供給します。
・未分解の有機物を土中にすき込まない。(完熟堆肥もダメです。)

2008年の栽培

ごとう製茶では2008年、全茶園を無農薬無化学肥料栽培にしました。
全茶園の完全有機肥料化−2007年2月を最後に全ての肥料を有機肥料としました。
無農薬茶園増設−2008年、無農薬茶園を260アール増設。全茶園を無農薬栽培にしました。
2007年10月の農薬散布が最後です。


ごとう製茶 ホームページ